ワクワクが止まらない。
想像を超える間取りと未来。

I様

number:
459
structure:
マンション
type:
4LDK→3LDK+S
area:
94㎡
construction:
全面改装
place:
愛知県

プラン

リノベーションのきっかけ

もともと近くのマンションに住んでいたのですが、父が所有するマンションを譲り受け、住み替えをすることになりました。偶然なのですが、間取りがほぼ同じで。この間取りには前々から不便を感じていたので、これを機に不満をすべて解消すべく全面リフォームしようと思ったんです。

不便を感じていたのは大きく2つ。まず1つ目は、生活動線の悪さ。一般的な間取りではあるのですが、洗面室が洗面、脱衣所、洗濯機置場を兼ねていて、ただでさえ忙しい朝に、家族3人が狭い場所に集中してしまって。夫が歯を磨いている横で、娘が化粧をし、私は洗濯。体がぶつかり合って、これが喧嘩の元になるんですよね。キッチンも、3方が壁に囲まれたスペースになるため、人が溜まりやすい。私が料理をしているときに、一人冷蔵庫の飲料を取りにきて、また一人入ってくると奥にいる人はもうそこから出ることができない。もっと皆が気持ちよく過ごせるようにできないものかと思っていました。

2つ目は、本の収納。夫も私も教員ということもあり、とにかく本が多いんです。増えるたびに本棚を購入していくので、バラバラな収納庫が並びます。そして、いよいよそこにも入らなくなってダンボールに詰め、そのまま放置。こうなると、取り出して読むこともありません。大切な本を良い状態で保管したいと考えていました。 せっかく住み替えるのに、これらの不満を引き継ぐなんて考えられない。最低限の不満を解消したうえで、自分好みの空間で新生活を始めたい。そう思い、リフォームに踏み切りました。

リフォーム会社選び

まずは、リフォームの会社選びから始めました。資料請求は20社くらいしたかな。遊さんはそのうちの1社でした。ネット検索で遊さんのプラン事例集を見つけたとき、衝撃を受けました。私の想像をはるかに超えたワクワクするプラン。こんな空間で暮らすことができたらどんなに素敵だろう。実際にマンションの中を見てもらって、プラン提案してもらったのは3社でしたが、遊さんに決めたのは提案内容はもちろんのこと、プランナーの張(はり)さんの「遊び心」に共感したから。

私は、古民家や和洋折衷の大正レトロのような味のある空間に興味があり、京都府大山崎町にある「聴竹居(ちょうちくきょ)」のような空間に魅かれていました。「聴竹居」とは、建築家である藤井 厚二氏が戦前、天王山の竹やぶを切り開き、日本の住宅の理想を追求して建てた私邸。数寄屋造りと欧米風のモダニズム建築の融合で、畳の部屋もあれば椅子・テーブルの部屋もある融通性が特徴の建築物です。ただそこまで知名度があるわけではなく、知る人ぞ知るという感じだったんです。そんな中、張(はり)さんも「聴竹居」を知っていて。話がすごく盛り上がったんです。何がいいのか、どこに惹かれたのか、本当に楽しそうに語る姿を見て「この人なら、うちのリフォームをただの仕事にしないだろう。きっと私が想像できないようなおもしろい空間にしてくれるに違いない」。そう確信しました。

<参照>聴竹居 http://www.chochikukyo.com

理想の間取りを追い求めて

思っていた通り、打ち合わせはとても心踊る時間となりました。張(はり)さんの提案で、初めて「壁を斜めに配置する」という発想を知り、私の想像力がまた膨らみました。プリントされた図面の上に、紙でつくった家具を配置してレイアウトを考えたり、いろんな部屋の形を斜めにしてみたり。手持ちの家具を頭に置き、実際の暮らしを想像しながら間取りを考えるのってこんなに楽しい。いつの間にか、書き直してもらったプランは10案くらいになっていました。

そうして4ヶ月の工事期間を経て、完成した空間。自分でも惚れ惚れしてしまう間取りになりました。まず、今回リフォームをするきっかけとなった生活動線について。洗面室を間取りの中央に配置し、出入り口を増やすことで、1ヶ所に人が集中しない動線ができました。出入り口は、リビング、洋室、ウォークスルークローゼット、そして寝室へと繋がっています。各居室から直接洗面室に行けるのは非常に便利。そのままリビングにも行けますし、朝起きてからの動線が最低限で済みます。また家族の衣服の収納をウォークスルークローゼットにまとめることで、洗濯後の衣服の収納も効率的に。洗濯物を畳んだあと、それぞれの部屋のタンスにしまう手間が削減され、家事効率も随分良くなりました。あとは洗面と脱衣所を分けることで、誰かがお風呂に入っているときでも洗面室を利用できるようになったりと、これ以上考えられないくらい合理的な動線になったと思います。
そして、キッチン。アイランド型にすることで人の流れがスムーズに。立ちスペースも広く取っているので、もうここに人が閉じ込められることはありません(笑)。「お母さんと一緒に料理したかったな。」もう大きくなった娘の言葉ですが、今からでも時間を見つけて娘と料理を楽しみたいです。あと楽しみにしているのが、夏の花火大会。ここから花火を鑑賞することができるんです。広いキッチンカウンターでお酒を飲みながら花火を眺める・・・。友人たちを招いて、最高の観覧席で優雅なひとときを過ごしたいと思います。

デザインと機能性を
  兼ね備えた収納棚

リビングに入ってすぐの両サイドに天井高の収納棚が続きます。ダンボールに詰めてあった本を少しずつ開封して並べていっているところですが、見た目より多くの本を置くことができて、非常に満足しています。恩師から譲り受けた大量の古書も収まっています。近いうちに本好きの仲間を集めて、読書会ができたらいいな、と思っています。
この収納棚、実はいろんな仕掛けがあるんです。まず、この障子の後ろはテレビスペースになっています。前々からテレビって見ていないとき、存在が邪魔だなと思っていて。テレビを見るときは障子を上げて、見ないときは下げるといったふうに場面によって使い分けることができます。そして隣は折りたたみ式のデスク。今までは夫がよくダイニングテーブルに資料を広げて仕事をしていたのですが、食事のたびに片付ける必要がありました。でもこのデスクがあればそれも解消できます。急な来客時には障子を下げればいいだけですし、本当に便利。

あとは、エアコンのダクト部分を障子で隠していたり、マンションの構造上どうしても外せない梁を棚に埋め込んでわからないようにしたり。デザイン性だけでなく、機能性も計算し尽くされているんです。

ずっとワクワクした気持ちで暮らしていきたい

障子をデザインとして取り入れたのは、和と洋の生活スタイルを掛け合わせた「聴竹居」への憧れもありますが、最終的には「おもしろみがあるかどうか」で判断しました。間取りもそうですし、設備もインテリアもそうです。いつも私は自分がワクワクする方を選択してきました。

たとえば和室。以前から、お茶室の落ち着きに憧れていたので、狭くても本格的な茶室がほしかったのですが、玄関横に配置されたその茶室はちょっと変わった形をしています。玄関に対して斜めに伸びている廊下に合わせて茶室の壁も斜めになっているのです。柱も変形5角形という大工さん泣かせの完全オリジナルです。この柱、構造上はなくても大丈夫なのですが、柱がある空間の方が絶対におもしろみがあると思って依頼することにしました。マンションの部屋で木の柱を見ることってなかなかないですよね?マンションの一室でありながら、古民家の空気感を彷彿させる和室+玄関スペース。障子を開ければ開放感ある空間に、閉めれば障子から漏れるやさしい明かりに包まれた空間に。来客が待ち遠しくなるくらいお気に入りの場所です。
プランを考えているときから工事が終わるまで、そして今もずっと心はワクワクしたままです。これから家族と、友人と、同僚と、この場所で心踊る瞬間を過ごしていきたい。もう少し落ち着けば、ホームステイの受け入れもしてみたい。私の人生はこれから、もっともっと楽しくなるはず。